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屋根の材料

行った時には、すでに母屋の屋根は葺き終わっていて、これから付属屋を葺き始める、という時だった。
屋根は、長さ2mの竹の芯に茅を紐でくくりつけた、カーテン様の既製品を積み重ねて葺く。

この既製品は、1本当り2,000ルピア(2013年現在では、値上がりして17,000ルピアになっているという!)。道端の小屋で大量に作っているのを見たことがある。母屋に3,000本、付属屋に1,000本使う。付属屋は予算を切り詰めるために瓦葺きのはずだったが、ライが、やっぱりそれではみっともないと、急遽茅葺きに変更したのだそうだ。
積み重ねるのには、2mおきに足場の上に人が張りついて、全体を調整した後一斉に、それぞれの腰に溜めた細い竹の皮の紐で太い竹の垂木にしばりつける。この紐の竹は、それ用の特殊な竹なのだそうだ。
付属屋を葺くのに、茅を運ぶ人や何やかやあわせて、10人がかりでやっていた。皆、ギアニャールの近くのサボ村から来た人達とのことである。遠いので、3時には引き上げてしまう。

こうやって葺いた茅の屋根は、とくに室内から見上げると大変美しい。日本の茅葺き屋根の葺きかたは、詳しく知らないが、これなら慎重にやれば素人でも挑戦できそうな気がする。大きな材料を使わないのである。一人でも持てるような”カーテン”を規則的にくくりつけていくと、リズミカルな小屋裏ができていく。

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