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パブリック・アート

パブリック・アートというのは公共空間に恒久的に置かれた芸術作品。
そういう意味で、道路上の彫刻というのはそのほんの一分野ということかもしれないが、バリ島のそれを集めてみた。
・・・・・というだけの単なる記録である。

四差路や三差路の中に、それが別段ラウンドアバウトでなくとも、たいてい中央島が設けられていて、そこに大きな彫像が置かれている。もちろん道路の本来の機能には全然関係ないと思うのだが、交差点ごとに異なるのでそれを見ると、ああどこそこに来た、とわかる効果はある。
大きな橋の橋詰に彫像が立っていることもある。
バンジャールの出入り口にあたる場所には、たいてい「ようこそ」「ごきげんよう」と記したチャンディ・ブンタルと呼ばれる「割れ門」があって、これもなかなか気がはいっている。ただ、仔細に見るとそれぞれ違った工夫があるのかもしれないが、全体の形はチャンディ・ブンタルの枠をはみ出すことができないので、あまり個性は感じられない。
公共空間でないものの、商業施設の塀など道路から目立つところにも、すさまじい装飾を施した例がある。

写真は、これらを撮影したものを順不同で掲げた。主にデンパサールからウブドゥにかけての地域で、バリ島全体ではもっとおもしろい例がみつかるかもしれない。特段に長年撮りためたというものではなく、「そうだ、今日は交差点を撮ってみよう」と思い立って数時間ほど走ると、すぐにこのくらいの量になる。
だいたい、英雄や神様の像が多い。
どれも、パワーがあって、製作者が全身全霊を注いでつくったことがよく偲ばれる。大衆を決して小ばかにはしていない。「どうだ、この野郎! 参ったか」というオーラを放っている。

これをすばらしい芸術だと言うと、「あれ? そうなの?」という返事が返ってきそうだ。
彼らのパブリック・アートには、「アート」という洒落た決め付けをはるかに超えるものがある。

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