辺のまちづくり
2001年4月に官民が協力して開催。
「水の都ひろしま」構想の策定プロセスの中の「水の都大作戦」のひとつとして、水上バス、水上タクシーの公開試乗を実施したものである。
実行委員長として企画運営に参画した。
当日は満潮時間帯を利用した4時間程度の運航であったが、延べ465名の乗船があり、その後のNPO等による水上バスの実験運航に道を開いた。
またこの盛り上がりを受けて、水上タクシーの取り組みが「水の都ひろしま」構想推進プログラムの中でも、重点事業のひとつとして位置づけられている。
これらの成果は現在、NPO法人雁木組による「雁木タクシー」の営業運航開始に結実した。
広島市・広島県・国土交通省の3者が2002年12月に策定した、文字通り「水の都ひろしま」の構想。
1990年に同じ3者が策定した「水の都整備構想」の改訂版として、2000年から同整備構想のフォローアップ作業を開始し、広範な市民参加プログラムを実施しながら、2年半をかけて策定。
「水の都整備構想」に引き続いて、フォローアップの当初から作業に参画し構想のとりまとめを担当した。
また、並行して行われた社会実験や市民イベント等の主要なものについて、実行委員長として企画運営に携わった。
「水の都ひろしま」構想は、「整備構想」が行政としての取り組みに重点をおいていたのに対し、その後のハード事業の進展やバブル経済崩壊後の社会経済状況の変化、さらに市民の公共空間に対する意識の変化などを受けて、水辺空間を市民サイドがいかに使いこなしていくか、という点に重点が置かれた。
策定過程で市民参加を重視したのも、このためである。
● 市民と行政が共有する計画である
・・・市民参加の策定手法/市民の取組みから行政の取組みまで幅広い内容
● ソフトな取り組みも重視する
・・・水辺の活用促進、そのためのネットワーク・仕組み構築なども重視
● 新しいアイデアを喚起する役割を期待する
・・・直ちに具体的な事業計画に展開しにくいような内容・主体が明確でない内容であってもアイデアの例示として記載
種々のプロジェクトに関連して、それぞれの場所にふさわしい水辺空間整備の提案に努めてきた。
大都市都心部の水辺から、農山村部における水辺まで多岐にわたる。
後者については、1998年に「水辺プラザ」構想として検討した広島県神石町及び大朝町の例があげられる。
いずれも、コミュニティ施設が集中的に立地しているかその可能性のある地区で、水辺とあわせて地域のシンボルとして環境整備を行うことを提案。
敷地内貯留・浸透による多目的調整池としての土地利用、文化施設等と複合化した道の駅の設置、河川合流部の「エック」公園化、などさまざまなアイデアの提案を行っている。